法文学部人文学科4年の徳永です。
スペインのバレンシア工芸大学に、鹿児島大学の交換留学制度を利用して留学をしていました。
留学の概要
期間:平成27年9月~平成28年6月(約10カ月)
目的:スペイン語・英語の語学力向上 スペインの文化、芸術を学ぶ いろいろな国の人と知り合い、違った文化や考えを知る
まず、スペインについて
はじめに、皆さんはスペインと聞くとどのようなイメージを抱くでしょうか??
![](https://report.gic.kagoshima-u.ac.jp/wp-content/uploads/2017/02/B612-2016-06-04-08-49-15-225x300.jpg)
![](https://report.gic.kagoshima-u.ac.jp/wp-content/uploads/2017/02/B612-2016-06-04-19-41-13-225x300.jpg)
![](https://report.gic.kagoshima-u.ac.jp/wp-content/uploads/2017/02/B612-2015-10-10-14-21-42-225x300.jpg)
スポーツ好きな人ならサッカー、食べ物が好きな人であればパエリアなど、
それぞれだと思いますが…
私の場合はまずバルセロナの、
サグラダファミリアをはじめとするガウディの建築群が頭に浮かびます!
ピカソやダリなど、有名な芸術家を輩出した国でもあります。
![](https://report.gic.kagoshima-u.ac.jp/wp-content/uploads/2017/02/B612-2016-04-17-20-21-30-300x225.jpg)
フラメンコやスペインギターも有名ですよね。
これらはイスラム教の文化が色濃く残る、スペインの南部地方・アンダルシア地方発祥です。
![](https://report.gic.kagoshima-u.ac.jp/wp-content/uploads/2017/02/B612-2015-10-12-14-29-53-300x225.jpg)
![](https://report.gic.kagoshima-u.ac.jp/wp-content/uploads/2017/02/B612-2015-10-12-13-46-09-300x225.jpg)
このように地方によって異なった魅力がある点がスペインの魅力だと感じます。
続いて、バレンシアについて
地中海に面しており、バルセロナから南へバスで五時間程度。
日本ではあまり聞かない地名ですが、スペイン第三の都市です。
実は大きな田園地帯もあり、パエリア発祥の地でもあります!
街の中心には細い路地が複雑な、伝統的なつくりの旧市街も残っています。
青い空と海が印象的で、夏場にはヨーロッパの国々から多くの人が
夏季休暇を楽しみにバレンシアへやって来ます。
スペインはお祭りが有名ですが、
ブニョールのトマト祭り、アンダルシアの花祭りに続いて大きなお祭りである
「火祭り」がバレンシアで二月ごろに開催されます。
バレンシアの街は大きな人形やイルミネーションで飾られ、
花火が打ちあがり、出店も出てとっても賑わいます!
旧市街は「ストリートアート」でも有名で、
歩いていると面白い作品に出会えます!
学校生活について
バレンシア工芸大学で勉強をしました。
「工芸大学」ということで、建築やエンジニアリングなど理系の科目が充実していました。
その中で私は芸術学部で勉強をし、近現代芸術史や古典映画、デッサンに関する科目を受講しました。
芸術学部の講義は全てスペイン語で行われるため、やはり理解することは大変でしたが
クラスメイトにノートを見せてもらい、わからないことは質問するようにして理解に努めました。
学部の授業と、留学生向けのスペイン語の授業も受講しました。
前期はA2(初級クラス)で勉強しましたが、後期はB1(中級クラス)へ進むことができました。
参考程度に、私の前期の時間割です。
座学は基本90分ですが、長いものだと映画の講義で三時間に及ぶものもありました。
1つの講義が週に2度開設される点が鹿児島大学で受講してきた講義と
異なる点だと感じます。
予習や復習に時間がかかるので、余裕があるように時間割を組みました。
日常生活について
スペインの物価はそれほど高くなく、
私が住んでいたフラットの家賃は約220€で
光熱費と水道代が別に月々約50€でした。(使用量により変動)
私が留学していた当時は1€約140円だったので
日本円に換算するとひと月の光熱費・水道代込の家賃が
約270€=3万7千800円 です。
wifiも完備なので、日本で暮らすのとあまり変わらないかと思います。
食費も自炊をすればかなり抑えられます。
野菜や果物、お肉や魚も新鮮でおいしく、量り売りで安く買えます。
ハムやチーズ、オリーブがとってもおいしかったです…!
↑スーパーの様子です。生ハムが脚のまま売られていて、
グラム数を伝えると店員さんがその場で切ってくれます!
私は大学の寮ではなく、シェアをするアパートに住んでいました。
前期はイタリア人の女の子3人と暮らしていました。
ヨーロッパの学生は半年で留学を終える人も多く、
後期はメンバーががらっと変わり、
スウェーデン人の女の子とイタリア人の男の子と生活しました。
前期のうちはイタリア人の女の子たちを通じてイタリア人の知り合いが多かったのでスペイン語で、
後期にはスウェーデン人の女の子を通じて北欧圏の知り合いが多かったため英語で
コミュニケーションをとりました。
スペイン留学を通じて、スペイン語も英語も上達させたいという思いがあったため、
どちらの言語も使う機会があったのはありがたかったです。
旅行について
スペイン近隣の国も旅行しました。
11月に初のスペイン国外・モロッコへ。
留学生向けの団体ツアーに参加したので、新しい多くの友人もできました。
サハラ砂漠でラクダに乗り、青く美しいシャウエンの街に魅了されました。
年末年始には一人でポルトガルを旅行しました。
首都のリスボンと港町のポルトへ。
BlaBlaCarという相乗りを初めて利用し、スペインやポルトガルの人との旅中の交流を楽しめました。
3月のイースター休暇では念願のフランスへ行きました。
パリではルーブルをはじめとした美術館で有名な芸術作品を見ることができました。
友人が留学していたレンヌも訪れ、モンサンミッシェルへ行ったり朝のマルシェを体験できたこと、
本場のクレープやガレットがとても美味しかったことが印象に残っています。
最後に
「外国の進んだ技術を身につけたい」「語学力を向上させたい」など、明確な志を持って留学を決意する人もいる反面、私は「いろいろな価値観を持つ人・様々な文化的背景を持つ人の考えを知りたい」「自分の視野を広げたい」といった漠然とした思いで留学を決意しました。うまく言葉にできないけど憧れがある、という人も多いかと思います。
鹿児島大学には約1年の「派遣留学制度」以外にも、集中講義の形をとった短期研修もあります。
私も1年次に10日間アメリカのカリフォルニア、2年次に2週間のニュージーランド研修を経験してスペイン留学を決意しました。
鹿大の研修には台湾やブラジルなど国や期間も様々で、それに加えてトビタテなどの留学をサポートしてくれる制度もたくさんあります。「挑戦してみたい」という好奇心を大切に、制度をうまく活用して、興味がある人はぜひ勇気を持って一歩踏み出してもらいたいです!