オーストラリア・ニューイングランド大学

G’day mate!

自己紹介


初めまして。法文学部人文学科ヨーロッパ・アメリカ文化コース3年の川畑です。2017年6月~2018年6月までオーストラリアのニューイングランド大学に留学しました。留学までの流れとしては、大学1年次に派遣留学に応募し、2年次に出発しました。大学は4年間で卒業予定です。当初「英語圏に留学したい」という漠然とした目標で留学を決めました。

留学先について

 留学先ニューイングランド大学がある”アーミデール(Armidale)”は、シドニーとブリスベンの丁度中間にある人口2万5千人の大学を中心とした学園都市です。標高が高いため基本的に乾燥しており、冬はマイナス気温まで下がりますが、夏は比較的過ごしやすいです。

 ニューイングランド大学(University of New England、以下UNE)は、Trimester systemを取っており、基本的には1学期・2学期がキャンパスでの授業、3学期はオンラインのみの開講になります。留学生の殆どは学部進学前に語学学校に通ってテストをパスする必要があります。私は20週間語学学校に通い、その後Arts(文学・言語系の学部)に進学しました。

学生生活

(1)語学学校

UNEに併設されているEnglish Language Centreという語学学校のEAPコース(English Academic Program)で勉強しました。このコースにはLevel1~5まであり、進学したい学部に応じて卒業要件レベルが異なります。例えば、私が進学したArtsはLevel3を卒業することで進学できますが、Law(法律系)やNursing(看護系)はLevel4を卒業することが求められます。1termが10週間で構成されており、最後に進級テストがあります。教科はReading・Listening・Speaking・Writing・Presentationです。特に私が一番印象に残っているのはWritingのクラスです。この授業では高校までのライティングとは違い、英語でアカデミックな文章の書き方を身につけることができます。もちろん、日本語のレポートを書く際にも応用できるスキルが学べます。様々な英語の文献を分析しながら最終レポートを書かなければいけないので、学部進学に直接的に役立ちました。

(2)大学

履修登録の際に友人にアドバイスを貰いましたが、基本的には1学期に2~4科目程度しか履修登録をしません。そこで、私は「Introduction to Chinese Language」と「Introduction to Linguistics」の授業を取りました(Introductionは日本で言う”~概説”や”~基礎”のような授業に分類されると思います)。以下私が受講した授業の感想ですので、スキップしていただいて構いません。

中国語の授業は大学1年次に受講していたので基礎的な力はついていましたし、オーストラリア人の学生に比べて漢字に精通しているので(当たり前ですが)「第二外国語を英語で受講する」という興味本位で受講しました。5人程度のクラスメートと教授は全員オーストラリア人だったので、最初は授業についていくことに必死でした。よく「外国の学生は授業に積極的」と聞きますが、まったくその通りです。クラスメートは授業中自発的に質問するのに、私は自分の語学力のせいにして、ただ出席している存在になっていました。これではダメだと現状打破のために、積極的に質問したりディスカッションに参加したりするよう努めました。テスト前や課題をするとき、同じ寮の友人と一緒に集まって教えてあげることも多かったです。

言語学の授業は、私にとって新しい分野でした。もちろん周りはオーストラリア人、教授はスペイン人と初めは心が折れることが多かったですが、この授業もクラスメートにたくさん助けられました。授業で分からなかったことはノートにメモして授業後にランチを食べながら友人に質問したり、テスト前に勉強を教えてもらったり、「言語学」の授業だったので「日本語はどうなの?」という教授からの無茶ぶり質問にも頑張って授業中にクラスメートの前で返したり、様々な経験をしました。この授業は帰国後の卒論テーマにも関係しているので、とても役立っています。

寮生活

 UNEは学生寮を7つ持っています。私はその中でも「Duval College」という場所に住んでいました。1フロア8人分個室があり、キッチンとバスルームが共用です。部屋もとても広く、快適に過ごせました。寮ごとに特色があり(留学生が多い、朝・昼・晩ご飯のアリナシなど)、私は現地の学生が多い寮を選びました。カジュアルな英語を勉強したかったからです。ここで一番会話力を身に着けたと思います。寮によってはフォーマルパーティーがあり、私が住んでいた寮では1年に5回ほど行われました。スポーツのチーム(サークルのようなもの)もあるので、私はバレーコミュニティーに週1で参加していました。

週末・長期休暇

冬休みにシドニー旅行

夏休みにエアーズロックに行きました(夏は40℃くらいになるのでお勧めしません)

メルボルン

その他にも近くのTamworth、Uralla、Coffs HabourそしてGold Coastなど友人に運転してもらって田舎留学ならでは(?)のマイナーな場所を沢山旅行しました。

協定校留学の良さ

(1)コスト面

 協定校留学のメリットとして、コストが大幅に抑えられることが挙げられます。現地の大学の授業料は無料なので、私費留学に比べて数百万単位で安いです。現地での衣食住費用のみで留学できることが一番の魅力です。

(2)サポートの手厚さ

 鹿児島大学と現地の協定校の両方からサポートをしてもらえます。ビザの申請や奨学金関連の書類等、留学には事務的な作業がつきものですが、もちろん無料でサポートしてもらえます。さらに、協定校に既に留学した先輩との繋がりもあるので、直接お話を聞く機会ももちろんあります。

留学を終えて

 元々内向的で心配性な私は留学直前、考えすぎで知恵熱を出しました。そのくらい一人で誰も知らない土地に行くことは不安でした。しかし、行ってみると周りの学生達は優しくて拙い英語でも一生懸命聞きとろうとしてくれました。その反面、アジア人は…と差別的な目で見られることもしばしばあります。辛いこと楽しいこと嬉しいこと悲しいことすべてを含めて価値のある留学で、これを通して外との繋がりを積極的に持つようになり、自分の世界が広がりました。

 P.S. 記事の初めに書いたG’day mateは、オーストラリア英語で「こんにちは」です。恐らく都市部ではあまり使われないと思いますが、ArmidaleではよくG’dayが飛び交っていました。「オーストラリア英語はイギリスと一緒でしょ?」とよく聞かれますが、全力で否定します。オーストラリア英語(特に田舎)にはとても苦しみましたが、今となってはどの英語より聞きやすいです。TOEICのListeningパートも実は「アメリカ英語・イギリス英語・オーストラリア英語」が平等くらいに混ぜられています。留学前は気付かなかった違いにハッキリ気付けるようになったのがとても嬉しいです!あと、オーストラリアのネイティブに「G’day!」とあいさつするとハチャメチャにウケるのでおすすめです。オージースラングはとても面白いのでぜひ調べてみてください!Cya!