第2回鹿児島大学グローバルセンターシンポジウム
鹿大「進取の精神」支援基金
学生海外派遣・留学生受入推進・若手研究者支援事業
平成28年度事業報告と今後の展望
【概要】
平成29年7月6日(土)(14:00-16:50)、鹿児島大学学習交流プラザ2階学習交流ホールで、第2回グローバルセンターシンポジウム『鹿大「進取の精神」支援基金 平成28年度事業報告と今後の展望』が開催されました。
学長挨拶の後、第一部では鹿大「進取の精神」支援基金から支援を受けている3事業(学生海外派遣事業、留学生受入推進事業、若手研究者支援事業)について、平成28年度の事業報告が行われました。まず、鹿大「進取の精神」支援基金と3事業、並びに各事業の概要についてグローバルセンターの畝田谷桂子教授が説明しました。次に、学生海外派遣事業の長期派遣留学から、理工学研究科2年弘川奨悟さんによる「理工学研究科大学院理工系イノベーション海外研修プログラム(GOESプログラム)」参加報告、地域貢献型海外研修から、医学部の吉留厚子教授よるニュージーランドでの助産師について学ぶ研修「周産期医療論」の報告、法文学部の酒井佑輔講師よる鹿児島産品をアピールするためのアンケート調査などを行ったブラジル研修「南米における進取の気風研修計画」の報告がありました。続いて、留学生受入推進事業から、グローバルセンターの市島佑起子講師により、「鹿児島日本語短期研修」として、湘潭大学(中国)と祥明大学(韓国)と連携した留学生受入事業についての報告が行われました。さらに、若手研究者支援事業からは、地域貢献型若手教員海外研修支援により派遣された2名の教員のうち、教育学部の前田晶子准教授よりフランス研修での共同研究参加および個人研究についての報告がありました。
第二部では、鈴木英治グローバルセンター長をファシリテーターとして、清原貞夫教育担当理事、伊牟田均監事、馬場昌範国際担当副学長、紙谷善則農学部准教授、井上佳朗COC+推進部門・部門長、江口正純『鹿大「進取の精神」支援基金』支援会副会長兼鹿児島大学同窓会連合会会長にご参加いただき、「グローバルな視点からの地域貢献:可能性と今後の課題」についてパネルディスカッションを行いました。グローバル化する世界に対応でき、地域に貢献できる人材を育成するために今後どうすべきなのかについて、企業の方を含めた活発な意見交換が行われました。
当日は上記の登壇者14名以外に、「進取の精神」支援基金にご援助いただいている企業者様から10名、教員18名、職員47名、学生1名の参加がありました。(参加者計90名)
【参加者からのご意見】
一般の方から留学生が鹿児島地域の魅力を海外に発信する取り組みについて、観光業と大学の連携を求める声や、歴史や建物のみではなく、生鮮食品の魅力についても取り上げて欲しいという声がありました。
大学教員からは、「進取の精神」支援基金で海外に行くことができる学生は限られているので他の学生にいかにフィードバックするかを考えていかねばならない、単に海外に行くだけでなくリーダーシップ教育が必要なのではないか、という意見がありました。また、制度上の問題として、短期間留学生を受入れたり、博士号を持たない外国人研究者を受け入れるための規則やシステムを早急に作る必要があるという指摘もありました。第1回シンポジウムでもお願いしたが動いていないと思われるので、対応して欲しいという意見でした。また、留学生受入れや本学のグローバル教育に取り入れるべき、具体的な地域のニーズについて知りたいという意見も教員側からありました。
アンケート欄の意見では、鹿大「進取の精神」支援基金の具体的内容、実際に派遣された学生や先生の声を聞くことができて有意義だったという声が多くありました。事業担当者の熱意が感じられ、もっと発表時間が長いほうがよかった、ということでした。
さらに、大学が地域に何を期待しているか、地域が大学に何を期待しているかをしっかり考える必要がある。その意味でもこうしたシンポジウムは今後も続けて欲しいという意見もありました。
地域からの期待としては、経済や情報がグローバル化して行く中で、それらの情報をいかに読み解き地域に反映させて行くかを考えたい(大学にも考えて欲しい)という意見がありました。また、実際にどのような事業をやっているかが解り、大変有意義だった。今後、何らかの形で参加させていただきたいという声もありました。