こんにちは。
私は、農学部生物環境学科生産環境工学コースに所属中の3年の後期から4年前期、2016年8月から2017年6月まで約10か月間、スウェーデンのLinköping 大学に留学しました。
スウェーデンでの大学生活や、たくさんの思い出、留学して得たもの、留学したらぜひして欲しいこと、などについて、紹介していきます。
首都ストックホルム、 人口約1000万人、公用語はスウェーデン語。肌寒い春と秋があり、白夜になる夏、太陽がほとんど出ない冬を持つ雪国です。日本に比べて雪国ならではの建物のつくりになっていて、室内に入ればどこも暖かかく、暖房面では、日本よりしっかりしていて、快適に過ごせました。
そんな自然豊かな土地に住むスウェーデン人は、お茶(FIKA)が大好き。ただコーヒーを飲むだけでは、FIKAとは言わず、シナモンロールやクッキーなども一緒に食べることが正式らしい。
スウェーデンの伝統的な料理は、ミートボール。リンゴンベリーのジャムと一緒に食べます。お肉ときたらお米が欲しくなってしまう日本と比べ、スウェーデンでは、お肉にはじゃがいもを食べていました。
このサイトはとてもいいので、より詳しくスウェーデンについて調べてみてください。
リンショーピン大学は、工学系の大学で、留学生がとても多く、学びやすい環境が整っている大学でした。また、企業やボランティア団体、学生団体のイベントがとても多く、毎週学校のいたるところで、ブースが出ていました。
大学や、それぞれの分野のサイトをぜひ参考にしてください。
私はRyd というリンシェーピン大学の学生がほとんど住む地域に住んでいました。コリドーという日本ではキッチンとコモンルームが共有のアパートに住んでいて、留学生と現地生は混合で住み、1つの建物で洗濯機やサウナを共有するなど、雪国らしい家のつくりになっていました。
こんな雪の中でも通学手段は自転車。日本のものよりタイヤがしっかりしていて、乗っていて危ないと感じたことはなかったです。
私は、Arts and Scienceに所属していました。主に、語学、文化、環境問題、倫理などを学びました。特に、「Global Sustainable Development Context」と 「Nordic Culture」 というコースを取ったことは、留学してよかったと思えたことにつながりました。
はじめてのスウェーデンの授業「Global Sustainable Development Context」は、全く英語だけの環境に馴染んでいなかった私には、とてもつらかったという苦い思い出のあるコースでした。講義は、数回、ほとんどはグループワークやディベートで、何も自分の意見が言えない、専門用語が多すぎて自分の学んだことのある分野でない時は全く内容が理解出来ないと、毎回の授業で置いて行かれ、泣きたくなる想いをしました。授業に行くことが本当に苦痛で、それでも行かなくてはならない!と毎回授業が始まる前にカフェインたっぷりのスウェーデンコーヒーをがぶ飲みし、何とかついていこうとしていました(笑)
スウェーデン、ドイツ、イギリス、ナイジェリア、ブラジル、中国出身の人たちと自分の国での、環境問題に対する問題点、世界的に見てどうか、などを討論し、このコースで学んだことはとても内容が濃く、自分がどういうエンジニアになりたいか考えさせられる良い機会でした。あぁ、あの時もう少しだけでも自分の意見が言えていたら、あのトピックの結論変わってたのにな…(笑)
そんなこんなで大変だった最初のセメスターに比べ、次のセメスターでは言いたいことがだいぶ言えるようになった私は、たくさんの友達を作ることができ、何より人生で二度とない貴重な体験すぎた校外学習がメインの「Nordic Culture」という留学生用のコースで、開花しました(笑)世界20か国以上から集まる留学生と一緒にスカンジナビア半島の歴史、文化、教育、音楽など、 今まで農業土木しか学んでこなかった私には、新しい分野を学んだことで、自分の視野を広げるとても良い刺激になりました。自分の分野から離れて、とにかく論文や本を読むことが多く、またエッセイを書くことが多かったコースを取ったことにより、私は、ずっと本を読んでられない、文字はこれ以上書けない(笑)、改めて土木っていいなあと思えるようになったことも、違った視点で自分の将来を考えることにつながりました。
Areというスウェーデンの有名な雪山での5泊6日と、日本でいうド田舎よりはるかにド田舎で、水も電気も制限した1泊2日の郊外学習で、生活文化が全く異なる20人以上の留学生と朝から晩まで一緒に生活し、かけがえのない一生の思い出になりました。自分の英語力の無さに引き目を感じ、大人びて見えるヨーロッパの留学生の輪に入ることに勇気がいるなあと思っていた私は、ずーーっと同じところ、同じ食事、同じ行動をしたことによって、やっぱり彼らも世代が一緒の学生だわ、バカすること一緒じゃん!ヨーロッパ人、アジア人なんてゆう壁はない!国際交流っておもしろい!と一皮むけました(笑)この授業のおかげで、友達の友達、、という感じでどんどん留学生の友達が増え、とても有意義な留学生生活を送ることができました。
-18度の中、本格的なエッジの付いた雪靴を履き、ストックを持ってスウェーデンの雪山を登山。広大な自然を目の当たりにして、久しぶりの太陽を山頂で感じた時は、いろいろ救われた思いをしました。
寒すぎて凍えながらSelfee 🙂
山登りを終え、疲れ切った中スカンジナビア半島の先住民族Samiの方々家を訪問。放牧しているトナカイにえさやりや、実際のテントのようなお家の中で、Samiの方のお話を聞きました。
トナカイの毛皮の上に座って、意外と暖かかった!
とにかくパーティー!!!
とてもたくさん参加しました(笑) 毎週どこかしらのパーティーには参加し、私はたくさん行ったおかげで、口語的な英語の使い方を学び、自分の話したいことが話せるようになったと思います。自分は、いろんな留学生と話す上で、日本人代表であり、どう日本の良さを伝えられるか、日本人としてどう考えるかなど、話し方や、もっと世界に目を向けて物事を考える重要性に気づきました。みんな酔っ払っているのに、自分の国のことや、世界事情、自分の思いを、また酔っ払っているから言えることなど熱く語ったりもしました(笑) 何よりもいろんな分野のエンジニアになりたい人たちと話せて、自分の世界のフィールドに立つエンジニアになりたい、もっと彼らと将来深く話せるようになりたいと思ったことが、今の私につながっていると思います。
学校の食堂が週末はダンスフロアに!結構汚くなっていたところも次の日にはとてもきれい。
パーティーでの服装はオーバーオール。工学系大学ならではの発想。他のスウェーデンやフィンランドの大学でも同じ文化があるとか。自分の所属しているコースによって色が違います。
私たち留学生は青。この後、黄色いストライプを足に入れ、スウェーデンカラーに。参加したパーティーごとにワッペンを買い、このオーバーオールも縫っていきます。しかも、手縫い!結構大変でした。(笑)
なんでもハイテクなスウェーデンで唯一のアナログ、パーティーのためのチケットを朝4時に並んで買う! 雪の中でも外で待ちます。椅子を持ってきたり、テントを持ってきたりと、みんなでキャンプをしているみたいでした。
コリドーのコモンルームでプレパーティー!
みんなで持ち寄りdinner party!中国人のご飯は、何食べてもおいしい!ある材料でぱぱっとなんでも作ってしまうから、すごいなあ
パーティーだけでなく、地域の社会人バレーボールチームに所属して、ちゃんと健康に気を使っていました。(笑)
長い休みがあるときは、旅に出る! もちろんスウェーデンの季節ごとのイベントにも参加しました。
スウェーデンでは日本のお正月のように、家族で過ごす大切なクリスマス。その夜にお邪魔させていただきました。
お昼ご飯をゆっくり食べ、午後3時から始まるDonald Duckを見ながらプレゼント交換。一人プレゼントを用意し、いろんなエピソードをつけて渡していきます。本当にクリスマスってすばらしい!
クリスマスに関して、http://www.slate.com/articles/arts/culturebox/2009/12/nordic_quack.htmlこの記事がおもしろかったので、読んでみて下さい。
ミッドサマー!6月23日、夏至の日のお祭り。これ全部学生の友達が作っているので、スウェーデン人の料理力に感動。
ヘラジカのお肉。これも狩猟免許を持っているスウェーデン人の女の子が作った(さらに捕った)ローストビーフ。レストランなんかで食べるお肉より断然おいしくて、感無量。
スウェーデンの一番最初に体験した伝統的なパーティー、ザリガニパーティー。ピクルスの味で、おいしかった。
マルタのComino島。とっても海がきれいでした。ただ、エジプトに近いところだったので、紫外線の強さにびっくりしました。
プラハのOld Town。一つ一つの建物が石やレンガ、木など自然素材で作られているものが多く、街並みがとてもきれいだった!
ヨーロッパは、ほかの国への移動がしやすく、旅行がしやすいです。留学中に合計14か国まわることができたので、ぜひたくさん旅に出てみてください。
大学の学生団体が企画している留学生用のイベントや、大学が企画しているセミナー、企業が主催している就活イベントなど、たくさんの日本では体験できないことがありました。とにかくたくさんの情報を集めて、ぜひ、いろんな貴重な機会に参加してみてください。
International Day 大学で、リンシェーピン大学に来ている留学生たちが自分の国の紹介する日でした。伝統料理を出したり、伝統舞踊を踊ったり。私たちは、オタ芸をしました(笑)
ハロウィンパーティー
留学生用のイベントで、仮装をしました。本格的に骸骨になっている人もいました。
留学生用のWelcome Dinner Party
優雅な晩餐会でした。こんなことを学生でできて、スウェーデンの学生は本当に羨ましい!
留学生用のオーロラを見に行くツアー 運よくちゃんと見れました!!生きててよかったと思えた瞬間でした。本当に感動するときは、どんなに留学生がいようとも、やばいやばいしか言えませんでした。(笑)
留学は自分の人生を見直すいい機会になり、留学を無事終えられて、本当によかったと思います。自分の新しい発見、考え方を変えること、人生の宝物ができ、またとても大切な友達をつくることが出来ました。新しい自分の世界の中にスウェーデンが入ったことで、自分の行動範囲、物事の捉え方がとても大きくなりました。語学力に自信がない、留学準備が大変、留学することに周りの反応が良くないなど、いろいろ留学をするにあたって、たくさんの問題があると思います。でも、本当に自分が何をしたいのか、後悔をしないかを考えて、一つづつ選択して行ってほしいと思います。ちゃんと意志を持って自分で決めたことは自分の糧になるので、どんなことも、最後はなんとかなる、という気持ちで、頑張ってください。
日本でのReunion