マレーシア・プトラ大学に留学

 Selamat petang!法文学部人文学科多元地域文化コース3年の渡邉望未です。私は2023年10月からマレーシアプトラ大学に留学しています。ここでは私の留学先や留学準備、マレーシアでの生活について紹介したいと思います。

 私は東南アジアに興味があったのと様々な民族や宗教が共生している国であることに魅力を感じ、マレーシアを留学先に選びました。

 マレーシアプトラ大学(以下UPM)は、14の学部からなる総合大学です。元々農業大学だったので大学内はとても広く、学内をバスで移動することが多いです。UPMはマレーシアのセランゴール州に位置していて、首都のクアラルンプールまではMRTという電車で30分〜40分で行くことができます。

 大学内でのイベントも充実していて、イベントを通して世界各地から来ている留学生と友達になれるチャンスもあります。この写真はUPM BUDDIESが主催したイベントに参加して海に遊びに行ったときの写真です。

 留学準備で1番大変だったのはビザの取得です。eVAL(Visa Approval Letter)とSEV(シングルエントリービザ)の2種類必要で、eVALが発行されたらSEVの申請ができました。7月末にUPMから入学許可書が届き、eVALの申請に必要な書類の準備を始めました。書類は主に証明写真、パスポート、入学許可書、Confirmation Letter(鹿大の通学証明書)、Health Declaration(健康チェック)が必要でした。8月半ばに書類が揃い、オンラインで申請しました。しかし申請の際に選択ミスをしていたり、追加で支払いをしないといけなかったりといろいろと不備があり、申請が完了したのは10月初旬でした。

 その後SEVを取得し(これは1日で申請完了しました)、マレーシアに行く準備が整いました。一時期は本当に留学行けるのかなと不安になったり他国で留学生活をスタートした友達を心の底から羨ましい…と思ったりしましたが、なんとか10月中に渡航できたので良かったです。1つミスをするととんでもないくらい時間がかかるので申請の前に何度も確認したり、わからなければ留学経験者に相談したり、UPMに聞いたり(返信は結構気まぐれですが笑)することをおすすめします。

 そしてマレーシアに到着後、大学で健康診断をし、異常なしだったので大学を通してイミグレにパスポートを提出、11月半ばにビザに関する全ての手続きが完了し、パスポートが返却されました。

 またビザの申請を始めたのと同じ時期から予防接種を始めました。私は病院の先生と相談して三種混合、A型・B型肝炎、狂犬病の予防接種をしました。これだけの種類を1回で終わらせられないので、病院には合計3回行き、保険適用外の予防接種だったので、合計10万近くかかりました。人によってどの予防接種が必要なのか違うと思うので、渡航が決まったら早めに病院に相談するべきだと思います。

 留学準備に限らずですが、早めの準備と行動をするに越したことはないです!

 留学生活が始まり、2ヶ月が過ぎました。私はビザの関係でUPMのオリエンテーションやイベントに全く参加できず、着いたばかりの頃は不安と焦りでいっぱいでしたが、マレーシアでできた友達、入国前から手伝ってくれたUPMのスタッフや教授たちなど多くの人に助けられながら生活しています。実際に来てみて感じるマレーシアの良さは、様々な文化や宗教を感じられるところです。毎日礼拝の時間になるとアザーンが聞こえたり、各宗教の大事なお祭りの日は祝日だったり、食べ物もマレーシア、中華、インド、タイ、韓国、日本など様々な国の料理が食べられたりします。

 特に驚いたのは、KTMという鉄道の列車内に礼拝所があったことです。イスラム国家ならではだなと感じました。

 私はUPMで5つの授業をとっています。留学生は受講できる授業が決まっていて、その中から4つ以上受講しなければなりません。私は留学生が受講できる学部の授業4つと教授に許可をもらって韓国語の授業を受けています。本当はマレー語の授業をとりたかったのですが、他の授業と時間が被っていたので、来期に受講できたらいいなと考えています。学部の授業はほとんどがコミュニケーションやマスメディアに関する内容です。今まであまり学んだことがない分野だったので初めて聞く単語が多く戸惑ったり、授業は基本英語ですが、訛りが強かったり、英語とマレー語を混ぜて話したりする教授もいるので何を言っているのかさっぱりわからなくて大変でしたが、内容がわかるようになってくると新鮮で面白く感じ始めました。

 これは教授が様々な道具を使ってコミュニケーションの説明をしてくれた時の写真です。

 授業時間は3時間ですが、続けて3時間というより月曜日に2時間、火曜日に1時間というように分けて行う授業が多いです。日本は遅刻に厳しい方だと思いますが、マレーシアは出席確認が授業終わりにあり、遅れてきてもほとんど出席扱いになるので緩いなと感じます。特に朝9時から始まる授業はみんな大体遅刻してきます。ただ出席が8割以上ないと期末試験が受けられないので、出席には厳しいです。

 また、課題のほとんどがグループワークです。一人で課題を抱え込まなくて済む一方で、他のメンバーの足を引っ張らないかという不安とプレッシャーもあります。それでも現地の学生や他の留学生が助けてくれるのですが、突然意見を求められたり、自分に注目が集まったりすると未だに緊張したり英語がすぐ出てこなかったりすることが多く、何回も自分の情けなさに落ち込みました。マレーシアの公用語はマレー語ですが、ほとんどの学生がマレー語以外に英語、中国語、タミル語などを話せるし、他の留学生も流暢に英語を話せるので、よく会話についていけなかったり、任せっきりになってしまったりすることが多いです。これらに関しては慣れと練習あるのみだと思うので間違いを恐れずに積極的に話さないといけないなと感じています。

 私は大学内の寮に住んでいます。日本人留学生の多くは学内の寮に住んでいますが、学外で1人暮らしの人もいます。私は、海外で1人暮らしするにはまだ不安があったのと友達を確実に作りたかったという理由で寮を選びました。大学内にもいろいろと寮の種類があるので、私の話は一例として読んでください。

 まずマレーシア到着後、入居が決まっていた寮に向かい、入居しました。ここは寮というより大きい家に留学生10人で生活をしていたのですが、高い家賃の割にあまり良い環境でなかったので、みんなで退去し、他の寮に移動しました。私はここの寮に10日間しか住んでいなかったのですが、ここの寮でできた友達とご飯を食べに行ったり、イベントに参加したり、中間休みにはシンガポールに一緒に行きました。

 現在私が住んでいる寮はゲストハウスという名前で、1人部屋×2、2人部屋、3人部屋の7人で1つのユニットでこれが5個あります。家賃は月400RM(約12000円)です。キッチンやトイレ、シャワーは、同じユニットの子や部屋の子と共用です。

 私のユニットには、インドネシア人、バングラディッシュ人、マレー人が住んでいます。私は3人部屋に住んでいてインドネシアから来た留学生2人と一緒に生活しています。一緒に住み始めたばかりの頃はよく話したり、誕生日をお祝いしてもらったりと割と仲良く過ごしていました。しかし最近は会話も挨拶もほとんどしなくなり、なんとなく居心地が悪いな…と感じ始めてきました。友達や家族、グローバルセンターの先生と相談して、ちゃんと自分の思いを伝えてみたり、自分から頑張って話しかけたりしてみようという気持ちになったので、近いうちに解決できると良いなと思います。次回のブログでこの問題について詳しく書きたいなと思っているので、それまでに解決できるようになんとか頑張ります。

 留学生活が始まって2ヶ月、楽しいこともあれば悩み事もあるし大変なこともあります。困難も経験の1つだと思って、無理はせず自分のペースで乗り越えていけたらいいなと思います。ここまで読んでくださりありがとうございました!Terima kasih!!